ひょうごフィールドパビリオン SDGs体験型地域プログラム紹介

兵庫県では摂津・播磨・但馬・丹波・淡路という歴史も風土も異なる個性豊かな五国の人々が地域を豊かにする取り組みを行ってきました。その取り組みの中には、世界が持続可能な発展を遂げていくためのヒントが秘められています。五国の「活動の現場そのもの(フィールド)」を地域の人々が主体となって発信し、体験していただく「ひょうごフィールドパビリオン」を大阪・関西万博開催に合わせて全県で展開します。「ひょうごフィールドパビリオン」を展開するにあたり、それを構成する「SDGs体験型地域プログラム」の中で阪神北地域では、以下の13プログラムが認定されております。

尚、プログラム内容に関しては準備段階のものもあり、今回ツアーで訪問時に紹介内容を全て体験できるものではありません。予めご了承お願いします。ツアーでの体験内容は各コースの行程表でご確認ください。

❶【青磁体験と酒蔵ランチ】

・「三田青磁の歴史と魅力を識る」三田陶芸の森。
https://expo2025-hyogo-fieldpavilion.jp/program/66
●中国龍泉青磁、韓国高麗青磁と並び、世界三大青磁と称されるほどの高い技術を誇っている三田青磁は、江戸時代に三田市の「志手原」「三輪」「虫尾」の釜にて製造されていた三田焼の中に青磁の原石が見つかり、生産が始まったとされている。昭和初期に一度途絶えてしまったが、「三田陶芸の森。」館長の伊藤瑞宝を中心に、復興と普及のため、各地での講演活動、個展、陶芸教室など魅力発信と技術伝承、後継者育成を最大限の努力と情熱をもって推し進めている。
三田青磁の歴史や魅力(磁器は陶器より割れにくく汚れにくいため長期間の使用が可能など)等について学びます。

・「清酒発祥の地 伊丹」を五感で体感
https://expo2025-hyogo-fieldpavilion.jp/program/152
●江戸時代初期に、当時の「濁り酒」から「澄み酒」が伊丹で新たに生みだされました。伊丹で生まれた「澄み酒」は麹米と掛け米に精白米を惜しみなく使ったことから「伊丹諸白」と呼ばれ、江戸で大変人気を博しました。伊丹市では、酒蔵や清酒発祥の碑などの文化財・関連施設が数多く点在しており「清酒発祥の地 伊丹」を五感で体感することができます。
歴史的な風情が残る現存する最古の酒蔵「旧岡田家住宅・酒蔵」、築250年以上の酒蔵を改装したレストラン・展示施設である「白雪ブルワリービレッジ長寿蔵」を訪問します。

・「タンサンと湯のまちのルーツさがし」宝塚市
https://expo2025-hyogo-fieldpavilion.jp/program/148
●現在では、「歌劇のまち」として知られる宝塚市。そのような中、栄枯を経た大きな2つの物語があった。
1つは、開湯800年の歴史をもつ宝塚温泉。全盛期に50軒以上を数えた温泉旅館街は、時代の流れとともに数が減ったが、現在も鉄分を多く含み茶色く濁った「金宝泉」と濁りがなく体に優しい「銀宝泉」を3施設で楽しむことができる。もう1つは、ウィルキンソン タンサン。明治時代、泉源の傍らで湧き出ている炭酸泉をジョン・クリフォード・ウィルキンソンが発見。地元民がその炭酸水でラムネを作り、ウィルキンソンが瓶詰めしたのが、炭酸飲料「ウィルキンソン タンサン」だ。当時は瓶詰工場や洋式高級ホテル「タンサン ホテル」が開業され、多くの外国人が宝塚を訪れた。
今回はジョン・クリフォード・ウィルキンソン氏の歴史と炭酸ゆかりの地をガイドと街歩きします。

・「夢をさがしに、宝塚 ~手塚治虫のメッセージ~」宝塚市
https://expo2025-hyogo-fieldpavilion.jp/program/148
●5歳から24歳までの約20年間、多感な時期を宝塚で過ごしたマンガの神様・手塚治虫。豊かな自然と宝塚歌劇の文化に触れるとともに戦争も体験した手塚は、“生命の尊厳”をテーマに作品を描くようになる。その後、生涯を通じ「自然への愛」・「生命の尊さ」というSDGsに相通じるメッセージを、自らの作品を通じて発信し続けた。宝塚市にある手塚治虫記念館では、万博開催期間中の3か月間、手塚作品からSDGsに通じるメッセージを体感し、持続可能な未来を考える企画展を開催する。今や日本が誇る代表的文化であるアニメ・漫画を通じて、万博を機にSDGsなメッセージを発信していく。
今回は手塚治虫記念館を訪問します。

❷【里山の魅力を五感で体感!】

・「「日本一の里山」を巡る」(北摂里山文化保存会)
https://expo2025-hyogo-fieldpavilion.jp/program/30
●生活様式の変化に伴い、人は里の裏山から燃料や食材を確保する必要がなくなった。一方で、人の手が入らなくなった里山は荒れ、野生動物による農業被害や自然災害などの原因となっている。本プログラムのフィールドである黒川地区は、400年前から茶道における最高級の炭「菊炭」の産地として知られてきたため、現在でも炭焼きが続けられている。原木となるクヌギは、10年経過した時点で伐採すると、茶道に必要なあらゆるサイズの炭が1本の枝から採取できるということで、100年以上にわたり枝の伐採と萌芽を繰り返した結果、台場クヌギと呼ばれる特異な形状となっている。そのような独特な景観のもと、里歩きをし、炭焼き小屋を見学し、お茶席を体験することで、今なお「生きている」里山、本当の日本の原風景に触れ、自然と共生してきた日本人の暮らしを体感していただく。
今回は菊炭を作るための里山の管理のお話のあと、菊炭窯を見学します。

・「猪名川町の里山「今と昔」(観月荘)
https://expo2025-hyogo-fieldpavilion.jp/program/187
猪名川町は兵庫県と大阪府との県境に位置し、都市近郊でありながら四季を通じて豊かな自然を感じることができるまちである。しかし、都市近郊であっても近年、少子高齢化や人口流出によって人口が減り、農地の耕作放棄地が増えるとともに、里山の維持・管理も困難になってきている。株式会社観月荘は猪名川町南部の差組(さしくみ)で、里山の四季の産物を提供する料理屋として創業しました。時を経て、里山と人との関りが変化していく中で、現在は障がいがある方々と共に農園とカフェを運営し、里山の産物を使ったおいしい食事の提供を通じ、生産者、スタッフ、お客様の生活を豊かにすることにチャレンジしている。本プログラムでは、里山とその産物の今と昔を知ること、楽しむこと、食べることといった体験を通じ、多くの方々が里山の維持管理に関心を寄せ、課題を自分ごととして捉える機会を提供している。
今回は、丘の上のカフェそらりおでの昼食を予定しています。

・「耕作放棄地を再生する取り組み」(猪名川杉生農園)
https://expo2025-hyogo-fieldpavilion.jp/program/84
大阪の市街地より約1時間半で到着する山あいの自然豊かな場所。ここでは少子高齢化や人口流出によって人口が減り、農地の耕作放棄地が増えてきているとともに、企業の保養施設も計画倒れになるなど、閑散とした地域になりつつあった。
11年前、これまで農業の経験がなかった夫婦が出合ったのが、そのような土地にある笹で覆われた荒廃地であった。二人だけでその土地を買い取り、開墾し、現在では西洋野菜を中心に多種多様な品種を栽培するまでに。本プログラムでは、共働きの夫婦が農家として開墾から現在に至るまでの取組みや考え方を学ぶとともに、農園で採れた野菜を用いて、提携レストランのシェフによる創作料理を楽しむの。また、ニワトコの木で魔法使いの杖を作る、何もせずにのんびりするなど、都市部の喧噪から離れた、その土地がもつ空気感を存分に楽しむことができる。
今回は農園の見学を予定しています。

・「『西谷』で未来の里山体験」(宝塚市西谷地区まちづくり協議会)
●「田舎帰り」をコンセプトとした西谷という里山・故郷に帰ってきた体験をお届けします。
今回は、古民家見学とレクチャー(コーヒーブレイク)を予定しています。

❸【地域の恵みに触れる!いちご狩り体験】

・「地域の恵みに触れる」(ながしお農場)
https://expo2025-hyogo-fieldpavilion.jp/program/36
●気候、地形、土壌に恵まれた三田エリアで、地域の新たな魅力を創出するべく、2014年にイチゴ栽培をスタートさせ、現在はイチゴ狩り等体験型観光にも事業を拡大し、イチゴジャムなどの6次産業化も進めながら、地域最大級の果物農園まで成長した。季節に応じイチゴやブルーベリーなど旬の果物の収穫体験ができ、農家との触れ合いの中で、生産者の情熱や思い、イチゴが育ちやすい環境づくり、作物のフードロス削減等について学ぶことができる。
今回はシーズン開始のいちご狩り体験、摘みたての美味しさを畑からお楽しみください。

・「価値の手直し展~アップサイクルから見つめるモノと人の豊かな関係~(Re:value Exhibition)」(兵庫県立人と自然の博物館)
https://expo2025-hyogo-fieldpavilion.jp/program/60
●環境保全と経済活動の両立がますます求められる中、未活用な資源や捨てられてしまうものを活かし、アイデアやデザイン、ストーリーを加えることで新たな価値を持つプロダクトを創出する取組、アップサイクルへの関心が高まっている。例えば兵庫県には、播州織産地での切れ端を素材化した「房耳」、廃棄漁網を活用した鞄づくりや革素材の廃棄部分を極限まで減らした製品づくりに取組む豊岡鞄などの事例がある。そうした兵庫県内外の事例を、暮らしに身近な衣・食・住のテーマごとに紹介する。アップサイクルの意義や面白さを体感して頂き、また、時代の流れにしなやかに対応しながら、技術と雇用を守り抜いてきた地場産業の持つ強さや魅力を再認識する機会として頂きたい。
今回は博物館館内を見学していただきます。

・「千丈寺湖の恵みがもてなす体験型観光プログラム」(三田市)
https://expo2025-hyogo-fieldpavilion.jp/program/155
●開放的な水辺の景観が広がる千丈寺湖は、青野ダムによってできた人造湖。青野ダムは渇水と洪水に悩まされてきた三田市にとって待望の存在であり、ニュータウン開発、JR複線電化とともに三田市発展の礎である。近年、若い世代の流出による高齢化が進むことで、地域の活力が損なわれ始めている。そこで、アウトドア需要が拡大している千丈寺湖周辺の豊かな自然環境を活かした「学び」の体験プログラムを実施し、子どもを含め若い世代の参加を通じ千丈寺湖のファンを増やし、シビックプライドを醸成する。再び千丈寺湖が三田市の救世主となるべくチャレンジが始まっている。
今回は、緑豊かな水辺空間が広がる千丈寺湖周辺の自然環境、湖畔周遊、青野ダム、魚道など見学予定です。

・「摂津の里山を見て苔リウムを作ろう体験」(苔リウム工房猪名川 )
https://expo2025-hyogo-fieldpavilion.jp/program/189
●猪名川町は兵庫県と大阪府との県境に位置し、都市近郊でありながら四季を通じて豊かな自然を感じることができるまちである。猪名川の源流域でもある緑豊かな自然は、苔の生育にとって適地となっている。本プログラムでは、猪名川町に自生する苔を使用し、ガラス容器の中で里山の自然を再現する「苔リウム」のワークショップを通じて、苔の生育が盛んな猪名川の里山について学ぶことができる。
今回は苔リウム作り体験を予定しています。

・「星輝く築100年茅葺古民家で心を癒す」(Nextep)
●築100年茅葺古民家の見学と蕎麦打ち体験を予定しています。